たぶんなりたい

主に読んだ本について考えた事と散歩の話。あとは自炊、自炊をします。

流行りについていけない:「浅草」を読む

流行り物にとにかく上手についていけない人生です。

最初は何となく流行りモノに乗るなんて恥ずかしい!みたいにちょっとオシャレ気取っていたんだと思うんだけどそのうちに本当に何が今の時流の物なのかということ自体が分からなくなってそのまんまになってしまっていました。そもそも何故流行りモノに乗るのが恥ずかしかったのか、考えてみれば「子どもっぽい」とどこか思っていたのと、他と違う私でありたいと思っていたんじゃないかなと推察します。

流行りが本当に分からないかと聞かれると、ちょっと遅れて分かっているというのが近いのです。だから流行りの末のほうだけ「なるほどねぇ」と見ている。たまにそれを楽しませてもらう事もあれば、本当に訳も分からないままで終わってしまう時もある。マチマチですね。

という私自身の話を書こうかなと思ったのは今「浅草 戦後編」という堀切直人さんの書いた本を読んでいるからなのだけど、浅草が時流の中心だった時のことが沢山書いてあります。「寅さん」に出ていた俳優さんの来歴だとか軽演劇(こういったジャンルがあること自体読むまで知らなかった、所謂コメディ演劇と捉えたけどアドリブが大切との事なのでまた違うのだろう)の隆盛と翳りについてとか様々に記されていて、こういう流行になったものっていうのは時が経っても文書だとか人の記憶の中に残るんだな、と思うと私が今好んで親しんでいる流行りでないけど楽しいモノたちの幾らが伝わっていくんだろうと思わざる得ないというか、そういう曖昧な気持ちです。

とにかく、この本も大好きな東武鉄道に目当てで読んだのですが、チラッだけですが載っていたので良かったです。けどまだ読みかけなのと、とうきょうスカイツリーがたつ前に書かれた本なので周辺の地域についての話などもあるんだけど当たり前ながらスカイツリーの話なんて無くって寂しい。堀切さんがこの後また浅草の本を書いてらっしゃったりしないかな、とも思うけど後で調べるかな、と思います。

浅草が芝居や映画の町であったのを知らない世代の私ですけど、浅草で観劇をした事があります。「浅草九劇」という劇場で調べれば2017年に出来たらしい。最近急に私はチマチマ観劇をするようになったので知りませんでしたがいろんな劇場が消えてそれでまた新しい場ができているのだから凄いもんだなーと思います。私は流行りものについていけはしないけど、チマチマ気になるものを追って積んでいくとその内に何か他の人と共有できるのかもなーと、今回浅草の本と観劇関連が思わぬ形で繋がったことで考えました。

以上。